2017年7月11日(火)に、別の所用があって秋葉原へ行った際に『 久保ミツロウ 展 』を観に行きました。
既にすごく有名な漫画家さんなのでほとんどの人は知っているはずですが「女性の漫画家」さんです。
最初は女性誌での活動だったのが少年誌「週刊少年マガジン」に活動の場を移し以降はヒット作を連発しています。もちろん私が久保先生を知っているのは週刊少年マガジンを長年愛読しているからです(^^)
実際に多くの作品を週マガもしくはコミックで読んでいるので思い入れの強い漫画家さんの1人なのです。

通常チケット料金は900円でした。
昨今、観覧無料の原画展も増える中なので、さてその内容は見合っているのかが気になるところです。

会場となったのはアキバCOギャラリー(最寄駅は秋葉原よりも東京メトロ末広町駅です)なので私にはお馴染みの感じです。
私はJR秋葉原駅からトコトコと歩いていきましたが、きょろきょろと周りを見ながらなのでそれほど距離は感じません。
会場内はほとんどが撮影可能でした。そのため皆さんバシバシ撮っていたので私も好きなシーンなど激写しました。
女性誌のころの作品も少し紹介されていましたが、大半は週刊少年マガジン以降の作品群となっていました!
まずは「3.3.7ビョーシ」と「トッキュー」のコーナーです。

ホントにこの頃からすごくうまくて気持ちがシンクロし易い描写です。
なんだろう。
3.3.7ビョーシは今となっては随分前の作品ですが「ああ、そうだったな」と、原画を見ながら思い出せる作品ですね。もちろん今もコミックは所有しています。
トッキューは原画以外にネームなどが会場出口付近にも展示されていました。
私は漫画を読むときに必ず男性キャラが人間臭く描かれていなければなかなか好きになれない傾向があります。女の子が可愛いというのはもちろんいいのですが、それに合わせた線の細い男性キャラが出てきた段階で少しガッカリしてしまいます。
その点では久保先生の漫画はどのキャラクターも人間が非常に魅力的に描かれていて隅々まで楽しく感じます。
トッキューはその面がより強く出ている印象があります。
このトッキューのネームが出口にびっしりと展示されていました。
作家さんとは出会いが大事です。
最初の頃に読んだ作品でそれ以降の作家さんとの関わり方は大きく違ってくるように思います。私は久保先生の作品は最初から引き込まれやすく、それ以降の作品も期待する気持ちやワクワク感があることからより楽しんで読んでいけた気がします。
もちろん、私の場合にはです。
さて、会場の流れに戻すと次は「モテキ」です。
この作品はイブニングで連載されていたため雑誌では読まずにコミックを購入して読みました。
私は漫画の好みとしての「長さ」は実はコミック10巻くらいまでが好みだったりします。
もちろん長寿タイトルも読むのですが、長すぎず完結するくらいが読後の心地よさを感じる事が多い気がしています。
なのでモテキはスパッと読めて楽しかったです。

連載作品で最も新しいのが「アゲイン!!」です。
実は久保ミツロウ展に行くまでは、漠然と最近の作品のように感じていました。心象の話としてです。
しかし、実際には連載終了は2014年5月でした。
もうそんな前になりますか!!!
これはかなり驚きました。この作品もコミックは全巻所有していていつでも自宅で読めるため身近に感じているからかもしれません。
ただただ記憶の曖昧さにビビりました!
この下の写真を見るとわかると思いますが、ネーム原稿などが大量に展示されていて直接触れる事が出来ました。何枚か重ねて吊るされているのでめくる楽しさもあり時間を忘れます。
創作ノートが見れるなどは時折ありますが大量のネームが無造作に吊るされているのなんて初めてです!

別に私が今から突然思い立ち漫画を描くわけではないのですが、莫大な原稿を見ていると何とも言えず勉強になった気がしました。ササっと描かれたコマや、初期からしっかり表情までわかるコマなど何を見せて何を表現したいのかが伝わってきますね。
多くの来場者が無心で写真撮っていました。気持ちはわかります。
そして次はいよいよ「ユーリ!!! on ICE」です。
話題の作品ですが、実は展示はちょっとなのです。
この展示会はとにかく女性ファンが多く来場しています(と言うより男性の来場者はあまりいません)
その多くの女性がひょっとするとユーリ目当てなのではないかと思うんですよね。
しかし久保先生は、ユーリは原案とキャラクターデザインを担当されているだけなので展示そのものはちょっぴりなんです。
またキャラ原稿などもこの作品からはデジタルで書かれているためいわゆる原稿がないため、展示が叶わなかったという事情もあるようです。
それでも手描きの資料なども少しはありました。
久保ミツロウ展なので、やはり原画とは異なるアニメ資料(セルパネルなど手描きではないもの)などの展示はそぐわないという判断だったのかもしれません。
最後のコーナーは「アナザーワークス」と括られたいわゆるその他のお仕事系の展示です。
個人的にはTV Bros.の表紙絵は実際の商品も置かれていて楽しめました。
左が原稿で右が実際に出来上がったTV Bros.誌です。
他にもTシャツプリント用の原画と実際のTシャツなども展示されていました。
新宿ロフトの周年アートもありました。

<クリアファイル>
最後は展示会ではお約束の物販コーナーです。
色々並んでいましたが、やはり購入したのはクリアファイルばかりでした。
結構な種類があって悩んだのですが最終的に買ったのは以下の3種類です。
■3.3.7ビョーシ
■アゲイン!!
■モテキ
最後に久保先生の挨拶文を紹介しましょう。
入ってすぐの所に貼られていたものを撮影しておきました。あいさつ文と言うのは作家さんのその時の思いなどが出ていていいですよね。
確かに今後は紙の原稿は急激に減っていくだろうと思います。時代の流れだと思うし、デジタルだからこそ生み出されていく作品も今後たくさん出る事を考えるとそれもポジティブにとらえていいのかなと思います。
ただ、私は今後も雑誌は買いますよ。
最初に入る時は900円の価値あるのかな、などと思いながら入場しましたが十分に満足しました。いや十分以上でした。
あー楽しかったです。