昨年秋に東京ビッグサイトで開催された『 ジャパンモビリティショー 2023 』の続き(part2)です。ここでは東展示棟の残りと、併設された場外展示についての話です。
・東展示棟1~3ホール
・車体屋外展示場
私のような一般来場者にとってはメインは東展示棟だと思います。
各メーカーブースのレイアウト位置などはどのように決めているのか知らないのですが、昔ほどガッチリした資本グループ単位や、日本と海外勢を綺麗に分けたような並びではなくなりましたね。
さあ東8ホールから戻ってきて、今度は東3ホールに突入していきます。
まず目に飛び込んできたのはマツダのブースです。
マツダのこのウォールにはズラリとミニカーが並んでいました。圧巻です
これ、来場者には結構人気でした。やはり自身で所有したり乗ったことのある車種をついつい探す人が多いですね。また親子で一緒に車種を探すような光景も見られました。微笑ましいです。
マツダの展示ではやはりこれが良かったですね。MAZDA ICONIC SPです。
どう感じてみるのがいいのかわからないですが、次期RX-7と言う方がいいのでしょうか。
過去を見てもRX-8以降はショーモデルとしては度々スーパースポーツを彷彿とさせる車をマツダは登場させています。将来的にどういったパワートレインや装備で登場させたいのかなと思いますね。
エクステリアのラインも跳ね上げ式のドアはさておき、近い形で発売できそうな気がします。
ロータリーエンジンへの愛情とこだわりは感じはしますが、将来的にはEVシフトと考えると電動パワートレインでもいいような気がします。
さて注目度の高いブースと言えば東2ホールに大きなエリアで出展しているトヨタです。
トヨタ自動車代表取締役会長の豊田章男さんは4月に社長を退き、その役割を佐藤恒治さんに譲った直後のビックイベントであり、同時に日本自動車工業会 会長として迎える最後のイベントでもあったため力は入っていたのではないでしょうか。そんなトヨタのテーマは「クルマの未来を変えていこう-Find Your Future」です。
ブースには多数の次世代カー(コンセプトカー)が出展されました。
とりわけメインステージで紹介された2台のEV車は大きな注目を集めました。私も近くまで行ってみるのは大変でした。
ひとつはスポーツタイプモデルのFT-Seです。
カラーはTOYOTA 86(現行)を彷彿とさせるメタリックオレンジを纏っています。改めて写真で見るとマクラーレンぽい気もしてきました。
このクルマは誰が見てもカッコよく現代のスポーツカーのトレンドを踏襲しています。
もちろん、こういった”ショーモデル”への異なる考え方も少なくはありません。実際にほとんどのコンセプトカーは一般の人が感じたアイデンティティを具体化して市販化することはまず無理だと言えます。
逆に言えばショーモデルが大前提での細かな進化や新しいアプローチは伝わりづらく、辛口のメディアなどでは度々現実に引き戻そうとする記事が見られます。
しかし、私は少し意見は異なります。
モーターショーなどのイベントでは多くの来場者は「夢」や「まだ見ぬ未来」への期待感を抱いて足を運んでいます。もちろん次の市販車などへの興味も十分にアピールするのはいいことですし大切です。
ただ未知のワクワク感を軽視して来場者を楽しませたり、本当の意味の次世代に期待したりすることはないと思いんじゃないでしょうか。
そのまま市販できないコンセプトカーであっても、人を未来へいざなうことは可能だと私は思っています。
少し話がそれましたがステージでのもう1台がSUVタイプのFT-3eです。
個人的にはSUVはそんなに好きではないのですが、このクルマはリアのキャビンからテールへのラインが良いなと感じました。
最近のトヨタのクルマはフロントのディティールがややうるさい気がしていたので、このくらいが私にはスタイリッシュに感じます。
同じトヨタグループからトヨタ車体にもコンセプトカーが展示されていました。
気になったのは、このX-VAN GEAR CONCEPT(クロスバン ギア コンセプト)です。多様化するライフスタイルに合わせ、すべての人が人生を楽しむ次世代のキャブワゴンと紹介されたこのモデルは通常のミニバンサイズに落とし込まれています。
シックなカラーリングにまとめられていますが、市販化するならカラードバンパー仕様(オプションかも知れませんが)にして、ホワイトやレッドのボディー色を合わせるのがよいのではないでしょうか。
トヨタの流れで共同戦線を張るスバルを覗きました。
好き嫌いは分かれるのですが、目立っていたのはSUBARU AIR MOBILITY CONCEPTです。
要は空飛ぶ自動車なのですが、スバルの見せたいポイント(電化技術なのか飛行なのか、はたまた運航技術なのか)が私にはわかりにくかったです。
当然自由に飛行するのを基本に設計されているため、かなりのサイズであるのは、目の前でこれを見て感じました。
将来的にこういったものがバンバン空を飛び交う時代と言うのはまだ想像しにくかったです。まず、どこに停めるんだろうって考えしまいました。
その手前に展示されたのはSUBARU SPORT MOBILITY CONCEPTです。これはバッテリーEVのデザインスタディーモデルです。実はスバルは毎回このういった「ふと作ってみたモデル」を展示しています。
このモデルも現行の流れをくむ要素はほとんどなく、インテリアも公開されていないことから、あくまで習作ということなのでしょう。マッシブなアメリカンスタイルで海外市場を意識したように感じるのは私だけでしょうか。
結果的にはスバルはプラモデル見本市のような展示しかしていない気がします。市販車は堅実に売れて言っているので、もう少し冒険してもいいんじゃないかなと思います。
久しぶりにガチのラリーマシンとかどうでしょうか。
そしてお隣はダイハツのブースです。
先ほど夢見るコンセプトカーは大事という話をしましたが、このクルマはすぐに発売してほしいという点では夢あるクルマです。
オープンスポーツカーのVISION COPENです。
現実味のある印象ですが、実際に安全基準や量産性などを踏まえて商業ベースに昇華するのはかなり大変だと思います。このVISION COPENは軽自動車ではないのですよね。1.3リッターのFR駆動スポーツだとアナウンスされています。
その対価として軽自動車のコペンよりもスタイリッシュな仕上がりのように感じます。
実はダイハツブースにはVISION COPEN以外にも多くのコンセプトカーも展示されたのですが、そのなかにちょっとコペンに似た車がありました。
それがOSANPO(オサンポ)です。
こちらはサイズ的には軽規格に収まった状態のもので、エクステリアに調整を加えれば実現できそうな印象でした。
私としては2シーターは厳しい(2ドアも個人的には現実的ではない)ので眺めるにとどまりそうです。
軽規格にはユーザー目線では税務面などいくつかのメリットがあるため、規格が変わらないのであればまだまだ進化しそうな勢いです。出展されたUNIFORMなども移動型店舗(キッチンカー)としてイベント会場や、山間部などへの移動販売車など多様なアプローチが可能だと思います。
東3ホールにはメルセデスベンツが出展していました。
そこで貰えたのが会場限定のクリアファイルです。
比較的容易に貰うことができたので来場者に大人気でした。
東展示棟1ホールにはトラックやバスなどの大型車を扱うメーカーが並んでいます。
バスマニアな人でなくても、乗車するとなんだか楽しくなっちゃうので多くの来場者が集まっていました。
御覧のとおりで体験試乗の待機列はかなりの長蛇でした。大型トラックやバスなどの運転席に座る機会はなかなかないですからね。
また東展示棟の西側ホール壁を抜けた場所に車体屋外展示場があり、こちらは日本自動車車体工業会が出展しています。この会にはトラック・バンの荷台架装やバス車体、トレーラや各種特装車の製造会社で構成する非常に多くの企業が会員となっています。
屋外展示場に出た時は時刻は14時30分ごろで、かなり日が傾いてきました。
日本自動車車体工業会の会員はモーターショー開催時には45社ほどでした。
そんな中から10社の企業が参加しトラックの展示や、工業会によるJABIAミニ四駆レースなどが開催され盛り上がっていました。
私はこれまでのモーターショーにも何度も参加してきたのですが、昔はほとんどの出展ブースからパンフレットやチラシをもらっていたため、一般車を見終わる頃にはとんでもない重さとなりたびたび休憩を余儀なくされてきました。
しかし最近はパンフレット配布を行うブースは少なくQRコードなどが掲載された簡易的な冊子などが多くなり、大きな荷物は無くなりました。時代を感じます。
本来、いつもならこのくらいの時間帯で倒れそうなくらい疲れてしまっていたのですが、この時はまだ少し余力がありました。
残すエリアは西展示棟の部品関連と、南展示棟のファミリーゾーンです。
ジャパンモビリティショー2023 pert3へ続きます。