田中産業 クリアファイル (エコプロ2024)

エコプロ2024 の会場を散策していると、テーブルに クリアファイル を展示しているブースを発見しました。

会場には「サーキュラーエコノミー推進センター埼玉」という展示エリアがありました。ここは埼玉県内の企業のサーキュラーエコノミー(循環経済)の取組を支援するワンストップ支援拠点として活動していて、埼玉県産業振興公社 新産業振興部 循環経済支援グループが担当しています。



クリアファイル を扱うブースはその一角に共同出展と言う形で出展していました。

<埼玉県の共同出展となる企業は10社>
・アミアズ
・エコマテリアル
・帯バッグの小梅や
・ジェイ・シー・ティー
・スモークイフリート
・ゴーキン
・日伸精工
・アースクリーン
・天城屋
・田中産業

その中の『 田中産業 』さんが今回紹介する会社です。


創業は1953年と古く、2017年には日本創発グループの傘下企業となっています。


ちなみにブースに立ち寄ったのは偶然見かけたからで以前から知っていたわけではありません。なのでソロリと近づくと、接客されていた方から声がかかりました。
私は普段からイベントへの参加が多いので急に話しかけられても慌てることはありません。かといって流暢にトークラリーを繰り広げるほどではないですが、普通に話します。


そこで紹介されていたのがオリジナルクリアファイルを中心に手掛ける「PP FACTORY」というノベルティなどの製品をワンストップで手掛ける事業グループでした。


この会社の製品にはクリアファイルが目白押しです。

エコマーク認定番号06112165号

まず驚かされたのが、環境への取り組みを積極的に製品に取り入れていることです。廃棄プラスチックを使用した再生PPシートでエコマーク認定を得たクリアファイルを提供しています。
PPとは「ポリプロピレン」の素材の略語です。
オリジナル印刷クリアファイルとして文具・事務用品の類で再生率70%の認定を取得しています。

これはあくまで私個人の感想となるのですが、クリアファイルに再生PPが使用されている商品は市場でもかなり見かけるようになりました。循環型の再生商品として提供されているのは間違いないのですが、全体では再生率は50%以下となるものも多いような気がします。また折角のエコでありながら低い再生率ではそれを活用する企業やエンドユーザーはアピールすることがあまりできていません(それでも環境に良いことは間違いありません)

その点では田中産業のものは再生率70%を達成しエコマークを取得していることから、裏面隅に「R70」エコマークを掲載することが可能となっていて利用企業(メーカー)などもCSRの面などでも大きなメリットがあります。

再生PPを活用する上でのデメリットは大きくは2つあります。

①再生率70%となると完全なる無色透明ではなくわずかに黄色がかります。
ただしこれは原材料ベースで見た時や、クリアファイルを何十枚も重ねて置いた場合にわずかに感じるもので、1枚での色味はさほど感じません。
また最低でも片面をフルプリントした場合にはほぼ感じることなくデザインを楽しむことができます。

②コストが上昇します。
これはR70に限らず再生品について回る課題です。
再生PPを使用しているすべてのクリアファイル商品に言えることですが、そもそもクリファイルは販売単価が安価なため原価率を跳ね返す利益幅が薄いのです。
生産発注数量にもよりますが一般的なキャラクタークリアファイルは300~700円(税込)ほどで販売されています。そのため推し活グッズなどの中では低単価な商品に属していて製造原価を可能な限り抑えたいというのがメーカーの思惑です。
例えばコンビニエンスでのクリアファイルキャンペーン(対象商品を買うと貰える)や一番くじのような商品では可能な限り原価を抑えるなければプロモーション効果などはあってもほとんど利益が無くなってしまいます。

ただ環境問題への企業の取り組みは年々クローズアップされているので、おそらく突然急速にそういった配慮のある商品が認知されるのもだと思います。引き続き頑張って欲しいと思います。

再生PP尽くし

話を聞く中で私が個人的にクリアファイルを収集していることを明かすと、いくつかのクリアファイルを頂くことが出来ました。
なかなかクリアファイルで話が広がることは少ないのでとてもうれしかったです。

■マジッククリアファイル

見たことがある人もいるかもしれませんが、ファイルの中に白い紙を差し込むと絵が変わる仕掛けがあります。
頂いたのは白い御飯の上にイクラの乗っている写真ですが、白い紙を差し込むと、ただの白い御飯になってしまいます。抜くとイクラが現れる仕掛けです。なんだか楽しいですよね。

クリアファイルのみの状態
白い紙を挟んだ状態
白い紙を挟むと絵が変わる仕掛け



■クリアファイル付PPバッグ

クリアファイルやカタログなどを頂く際にいれてもらったバックがA4サイズのクリアファイルに切り取り式のもので、タイプとしてはよくあるものなのですが、デザインが全面にエコマークが入っている普段では絶対にない販促ならではのデザインがいいですね。

会場で「どういうクリアファイルを集めているのですか?」と聞かれて、キャラグッズなど以外にも販促やキャンペーン用に説明や説明図などが入ったものや自治体の綺麗な写真が使われえているものなど多岐に集めている話をしました。
エコマーク柄のクリアファイルって珍しくないですか。持っていると何かの協会の人かと思っちゃいます。


■製品カタログ

これはクリアファイルではないのですが、同じPP素材で作られている製品カタログなんです。
何から何までPP素材尽くしです。会場では気が付かず(単なる厚紙かと)、自宅で気が付きました。
でもA4サイズの観音開きだったためスキャンは手間がかかりました。分割スキャンしてグラフィックソフトでつなぎ合わせています。



■R70 エコマーク入りクリアファイル

名刺ホルダーの付いたタイプが2種類です。
本社工場の外観をとらえて、中の書類が見えるように帯デザインとなっています。

こちらは緑の葉っぱが鮮やかでおしゃれなのに主張し過ぎないデザインです。

最後はR70仕様の標準的なタイプのものです。絵柄は2014年に建てられた本社工場K棟の外観です。とても目を引く外観で素敵なのですが、なんとこの工場の1階には社会貢献と福利厚生の一環として「たまご保育所」があるとのことです。安心して働ける環境って素晴らしいですね。

エコプロ2024にはたまたま行く機会があったのですが、色々と話が出来て楽しい時間が過ごせました。
田中産業さん、ありがとうございました。